起業祭

家のことはほっぽっといて、電車で1時間の小旅行です。

やってきたのは北九州市戸畑区の戸畑。向うに見えるのは、洞海湾をまたいで若松に至る若戸大橋(地元の人にしか知りませんね)。東洋一の大吊り橋・・・って時代が分かりますね。いまや福岡の人しかしらないよなあ。

この日、ここ戸畑と隣の八幡では、「起業祭」という地元の祭りが開催されていたのでやってきたのです。

八幡、といえば新日鉄八幡。その昔は八幡製鉄、このあたりは製鉄で生まれ、製鉄で栄えた一大企業城下町、その工場のお祭りがこの起業祭*1。地元の商店街の人から、「こんときは、昔働きよった人とかもくるけん、そりゃむかしのごともりあがるとよ」と聞いていたので、ちょっと見に来たのです。

とはいえ、一番の目的は工場見学。まず入れない製鉄所の中が見れるのはとても貴重でして。
よくテレビとかで見る、真っ赤な鉄の塊をバシャーン!とローラーで引き伸ばしていく、そんなところが見れるのです。あと、製鐵所の中をうろうろしている列車とか。

残念ながら(当然だけど)工場内は撮影禁止なので、門の外から。見学者をぎゅうぎゅうにのせて工場内を右往左往する西武バスのお古と国際興業バスのお古。

そりゃ、なかなか素敵でした。すげえな、製鐵。すげえな、重厚長大産業。あと、こういう工場好きの物好きばっかりかなあ、と思っていたのですが、「父ちゃんの仕事現場見るかー」の親子連れとか、「じいちゃんここではたらいてたんだねえ」としみじみしている人とか、工場の縮小とともに街を離れた人が久しぶりに会いに来たとか、そんな風景をよく目にしました。

八幡の中央区商店街。その昔は、街の中心だったそうで遠くからもお客さんが来てたとか。街は変わっていくんだけれども、変わらないところもあるんですよねえ。

来年も、再来年も、こうしてお祭りがあって、みんなが戻ってこれますように。

*1:今では実行委員会形式で、地域の祭りになっています