あの日から

 …地震が起こって1週間が経ちました。

 その日、父ちゃんは呆然と会社で誰かがつけっ放しにしたテレビを見ていました。
 すごい勢いで、何もかもを巻き込みながら平野をなめていく瓦礫の山。
 その背後に広がる海の様な、信じられない光景。

 名取、仙台、石巻、女川、気仙沼
 知っている筈の地名なんだけれども、その地名と目の前の映像がリンクしない。

 心臓が裏返るような気持ちがしました。

 父ちゃんも母ちゃんも、親戚もあのあたりに住んでます。
 無事だと何日後かには大体は分かったのですが、
 あの時の締め付けられるような感触はまだ残っています。

 また、友達の会社では何人もまだ安否の分からない方もおられます。
 100人単位で連絡がつかない、という信じられない話ですが、現実です。 

 毎日、夢だったらいいのに、夢じゃなかろうか、そう思います。
 実際に被害にあわれている方、どんなに辛いことか。

 今回被害が酷かったのは、太平洋に沿って千葉から岩手まで、約500km超。
 ここ福岡からだと、瀬戸内海沿いに大阪まで行ってまだ余る距離。

 いくつかの市町村では、行政の方々が多く被害に遭われてその機能の大部分を失ってしまったと聞きます。
 何もかもが全く信じられません。

 これからどうやって立ち直ったらいいんだろうか。正直、想像もつきません。


 福岡は、本当にびっくりするくらいいつも通りです。
 救援募金はやっているけれども、救援物資の集積が始まったけれども、こんなにいつも通りで申し訳なく感じるほど。

 そんな中でも、精一杯できることをやっていかなくては。
 そして、長続きさせていかないと。

 今度の地震、傷がほんの少し癒えるだけでも、ものすごい長い時間がかかると思われます。

 いなくなった方の捜索、仮設住宅、生活支援、そして復興。
 長く長く、何かできることをやっていかないと。